●無理に平常心になろうとしない
野球のイチロー選手がプレッシャーを感じたときに、
「平常心になろうとするのは、もっとも危険である」
と言っていましたが、これはなかなか言えないことです。
小さなプレッシャーであれば、
平常心になろうとしてうまくいくこともありますが、
プレッシャーがあまりにも大きすぎる場合は、
そうはいきません。
イチロー選手はWBCの試合のときに、
生涯ではじめて、大きなプレッシャーを感じたそうです。
「平常心になろう」といった
心理学的なアプローチはこれまでにもありましたが、
あまりにも強いプレッシャーの場合には、
なかなか効果がみられませんでした。
プレッシャーが大きい分、
失敗への恐れが2乗になってしまうからです。
「○○でいよう」と思えば思うほど、
プレッシャーは大きくなっていくのです。
イチロー選手は、そのことを、
実際の現場で体感していたのでしょう。
大きすぎるプレッシャーを感じたときに、
無理に平常心になろうとしないことも、
必要な要素といえます。

●緊張を受け入れて力に変える
プレッシャーをはねのけてパフォーマンスを上げるには、
緊張している自分を受け入れることが大切です。
実際、ストレスクリア心理学を取り入れて、
トップアスリートを育てる場合、
「緊張するのは当たり前だ」
と指導したほうが、結果も出ています。
潜在意識と顕在意識の比率は、
「93対7」といわれています。
緊張している人は、
93%の潜在意識が緊張していて、
残り7%の顕在意識と乖離し、
葛藤状態になってしまっているのです。
これでは、いいパフォーマンスは発揮できません。
そこで、 「緊張してはいけない」という思考を手放して、
「緊張するのは当たり前。当然のことだ」
と受け入れられるようになると、
潜在意識と顕在意識が100%一致します。
これは、うまくいくことを邪魔する
「余計なノイズ」がない状態です。
すると推進力がぐっと上がり、
いわゆる「ゾーン」と呼ばれる
最高のパフォーマンスを発揮できるようになるのです。



