●「負けることもある」と受け入れ、全力を出し切る
人生には、勝ちっぱなしということはありません。
そもそも、勝ちっぱなしではつまらないものです。
なぜなら、勝ちっぱなしは
「チャレンジをしていない」ということと同じだからです。
人生には、勝ち負けよりももっと大事なものがあります。
ですから、ほどよく負けて、
ほどよく勝てばいいのではないでしょうか。
こうとらえられれば、プレッシャーなど気にせず、
思いきり全力を出すだけだと思えませんか?
負けたときには、短期的に落ち込むこともあるかもしれませんが、
長期的に見れば、かならず意味のあることになります。
一番大切なことは、全力を出しきることです。
真剣に取り組んでいる人は、
結果を気にするほうがパフォーマンスが下がることをわかっています。
最終的には、プレッシャーも仲間にして、
プレッシャー自体を楽しめるような状態になるのが理想的です。
プレッシャーを楽しめるのは、負ける恐怖がないからです。
一方、プレッシャーを過度に感じるのは、
「負けたら大変だ」と感じているからです。
ほどよくプレッシャーを楽しめるようになり、
プレッシャーと友人関係のような状態になれればいいですね。
プレッシャーがなくなると、
人生は、いまよりつまらなくなってしまいます。
消したり、なくしたりするより、
うまく付き合うコツを覚えていきたいものです。

●プレッシャーの根本原因は同じ
プレッシャーを感じる場面は、人によってさまざまです。
たとえば、試合に勝たなければいけない場面や、
子どもを授からないといけないと感じる場面、
営業成績を上げないといけない場面などもありますね。
このような、さまざまな場面で起こるプレッシャーの根本原因は、
それぞれ違うのでしょうか?
また、克服するためのプロセスも違うのでしょうか?
じつは、プレッシャーの根本原因は、すべて同じです。
ブレッシャーは、出さなければいけない結果に対して、
難易度が高く、自分の力ではできる気がしないという気持ちから起こります。
たとえば、ランチにカレーを食べに行くときに
「今日のランチで、カレーを食べられるかどうか…」
とプレッシャーを感じる人はいませんよね。
「難易度が高い」とは、失敗する可能性が高いということなのです。
また、失敗する可能性がそれほど高くはなくても、
失敗したときのダメージが非常に大きければ、
自動的にプレッシャーも大きくなります。
たとえば、ロシアンルーレットのように
1回外れるだけで命がなくなるとすると、
プレッシャーは大きくなるものです。
失敗したときのダメージが低ければプレッシャーも低くなりますが、
命がなくなるくらいのダメージとなると、怖くてできませんよね。
●プレッシャー克服のポイントは「焦点をずらすこと」
プレッシャーを克服する手順は、「焦点をずらすこと」です。
失敗してはいけない恐怖があるときに、
いかに焦点をずらしていくかがポイントになるでしょう。
「負けたら大変なことになる」
という事実は変わらなくても、
「負けても大変なことにはならない」
という方向に焦点をずらすことで、
恐怖心をやわらげていくことができます。
もちろん、失敗したら周囲から批判されて、
仕事をなくして一文なしになって一家離散。
宿なしになって死んでいく…
というレベルになると難しいかもしれませんが、
そこまでのケースは、
日常ではそれほど経験しないのではないでしょうか。
以前のコラムで2回にわたりお話しした「12のステップ」では、
まさに問題の焦点をずらしてプレッシャーを克服する方法を具体的に紹介しています。
ぜひ読み返して、実践してみてくださいね。
