● 考え方や視点を変えてプレッシャーを軽くする
プレッシャーのかかる場面で、
「ここで負けたら、失敗したら、もうおしまいだ」
ということだけにとらわれていると、
プレッシャーはますます膨らんでいきます。
でも、視点や考え方を変えていけば、
プレッシャーを克服することができるのです。
ストレスクリア®心理学には、
「統合思考の4原則」というものがあります。
この4原則を実践すれば、視点や考え方が広がり、
プレッシャーを小さくすることができるでしょう。
今回は、ひとつ目と2つ目をお伝えしますね。

●1 長い目で見て心を整えよう
4原則のひとつ目は、「長期的に見る」ということです。
たとえば、亡くなる1日前に
どのような気持ちでいるのかを想像してみましょう。
そのときに、目の前にある小さな出来事を
いちいち取り出して思い出すことはありませんよね。
また、100年後を想像してみましょう。
100年経ったら、わたしもまわりの人も、誰もいませんよね。
いま責められることがあっても、
100年後には責める人も責められる人もみんないなくなっています。
さらに、「人生」という長いスパンで考えれば、
いまの時点で「お金がある・お金がない」と言っても、
死ぬときにお金を持っていくことはできません。
お金持ちの人もそうでない人も、死ぬときはみんな一緒なのです。
まずは、このように時間軸を長期的にずらしてみましょう。
長期的に見れば、悩んでいるいまの時間は短いもの。
いまの悩みなど小さなことに思えるはずです。
一方で、いまのことしか頭にない場合、
いまが苦しいと、悩みもどんどん大きくなってしまうでしょう。
今日のことしか考えていない人と、
数年後を考えている人とでは、
考え方はまったく違ってきます。
時間を長期的に考えれば、焦点がずれてプレッシャーは減り、
短期的に考えればプレッシャーが増すのです。
●2 本質を見極めてプレッシャーをやわらげる
4原則の2つ目は、「本質的に考える」ということです。
これは、「そもそも」という言葉がひとつのキーワードとなります。
「そもそも、これは何のためにやっているんだろう?」
「そもそも、これにはどんな意味があるんだろう?」
というように、視点をどんどん上げて考えていきましょう。
ひとつ目の「長期的に見る」が視点を横に伸ばすものであることに対して、
「本質的に考える」は、視点を上に上げていくイメージです。
たとえば、
「ここで負けても、別にたいした意味はない。負けから学んで、最終的に優勝すればいい」
「今回の試験の点数は悪かったけれど、弱点を克服して大学に合格すればいい」
といった考え方です。
お店の場合も
「お客さまのためにやっていれば、お客さまが増えて、
最終的にはお店がお客さまから愛される、繁盛する」
というように本質的に考えれば、
プレッシャーも弱くなっていくでしょう。
