■感情の構造を知る
感情がどのような構造になっているかご存じですか?
感情には一次感情と二次感情があり、2階建てのような構造をしています。
・一次感情…ある出来事が起きたとき、その瞬間に感じる「喜怒哀楽」などの自然な感情のこと。一時的なものなので、90秒で消えると言われています。
・二次感情…自分の一次感情に対する感情。
たとえば「不安になってはいけない」というように、瞬間的な自分の感情に対して「思考」で考えてできる感情。時間に制限なくつくられています。
一次感情は反射的に浮かぶ自然感情なので、消すことはできません。
でも、二次感情は自分が勝手につくっている感情なので、消すことができます。
それにはまず、一次感情と二次感情の2つの感情を、上手に分ける必要があります。
■将来への不安はなくならないもの
人間にとって絶対に消せないものがあります。
それは、「将来への不安」です。
過去の不安や、過去の不快感情、トラウマなどはいろいろな療法で消すことができます。
ところが、まだ起きていない未来のことは扱いようがありません。
だからこそ、その不安で苦しくなっている人がたくさんいるのです。
でも「不安は苦しくないものだ」とわかったら、未来に対する不安も苦しさもなくなると思いませんか?
未来への苦しみがなくなると、未来は希望に満ちあふれた世界に変わるでしょう。
ストレスクリア®を通じて、
「どんなに未来が不安でも、わたしは安心して楽しめる」
「不安を感じてもわたしはしあわせでいられる」
と言えるようになった人はたくさんいます。
「不安=苦しみ」ではなくなると、「不安=未来予測」に変わっていきます。
成功者は未来を予測して準備をしています。
ですからこれは、成功者マインドに近づいていくことでもあるのです。
逆に「わたしは大丈夫」と未来の準備をしていない人は、失敗者になります。
成功者は、先のことを考え、気になることをひとつずつ解決していくため、結果的に成功していくのです。
■不安を正しく見てみよう
では、なぜ一般の人にはこれができないのでしょうか?
それは、不安と未来予測に耐えられるメンタルを持っていないからです。
普通の人は、未来を予測したあと「もうダメだ」「考えたくない、見たくない」と思ってしまうのです。
「わたしのまわりはしあわせだから大丈夫」と、不安をないことにしてしまっている人もいます。
でも、それこそが、これから落ちていってしまう人の考え方です。
たとえば、100m先に落とし穴があるとしましょう。
成功者の場合、その落とし穴に落ちないように行動します。
でも、未来を読めない人は「未来はしあわせ」と言いながらまっすぐ進むので、落とし穴にズポッと落ちてしまうのです。
100m先のことならば軌道修正も簡単にできますが、30cm先ではもう変更ができません。
ギリギリで穴に気づいて「もうこの道しか残っていない」と言う人を、わたしはたくさん見てきました。
まわりの人からすると「穴があるって言ったじゃん」という状態なのですが、こういうタイプの人は、頑として穴を見ようとしないのです。
このようなことにならないように、不安と苦しみを分けて、不安予測を怖がらないようにしましょう。
不安を扱うことで、自分を守れるようになるのです。