●自分責めをしたいから自分を責めている
「自分責め」というのは、じつは「自分を責めたいから」しているものです。
深いところでは、「自分を責めるといいことがある」と思っているのです。
たとえば、「これだけ自分を責めているから許してね」という、アピールが含まれていたりします。
親が子どもを叱ったとき、「ごめんなさい」と謝ると許してもらえますね。
親が何かを言ったときに、「おかあさんが間違っている」と返すと「まだわからないのか!」と怒られてしまいます。
そうすると、そのうち子どもは「間違っていても謝ればいいや」と覚えてしまうのです。
「ごめんなさい」と言えば親も、先生、友達も満足するので、「とりあえず謝っておく」ようになります。
とくに、日本人は謝られると喜ぶ風潮があり、「ごめんなさい」と言っていればかわいがられることも少なくありません。
そういう背景もあってか、「自分を責めるとまわりが喜ぶから」と自分責めをしてしまう人が出てくるのです。
●自分責めをしたい自分も肯定しよう
存在感が希薄な人、自分を生きている気がしないという人は、思っている以上に多いもの。
そこで「リアリティを感じたい」という人が、自分を責めるケースもあります。
いままでずっと親の言うことを聞いて生きてきたけれど、自分の存在に虚しさを感じて、自分探しをしてフワフワしているという人もいます。
こういったタイプの人は、皆口をそろえて「苦しいと生きている感じがする」と言います。
自分を責めることで、自分が生きていることを実感したいのです。
じつは「自分責めをやめよう」というのも、自分責めの一種です。
自分責めをする自分自身を否定していることになるからです。
否定する気持ちがあるうちは、問題は解決しません。
また、まわりの人に同情してもらえるというのも、自分責めをしてしまう要因です。
いつも下でいれば、仲間として受け入れてもらえます。
「自分はダメなんです」と言うと、まわりからは謙虚に感じられますし、「自分はすごい」と言わない分、まわりから好かれます。
日本は出ると打たれる文化ですから、自分責めをしているとラクなのです。
人並みには安定してほしいものが手に入るので、自分責めするほど便利なもの
はありません。
このように、人は自分責めをしたいから、自分を責めているのです。
ストレスクリア®では、自分の内面に統合をかけていくため、自分を否定することは一切しません。
自分責めをしたい自分も肯定していきます。
そうすると、自分を責める自分を生かしたまま、自分責めをやめていくことができるようになります。
この状態になったときに、はじめて問題から解放されるのです。